木質加工用
木質難燃加工とは・・・
病院や劇場など人が多く集まる建物などでは、火災時の安全性を高めるため、室内の1.2m以上の高さの壁部分や天井に防火材料を使うことが建築基準法により義務付けられています。これを「内装制限」といいます。木材は可燃物のため、無処理の状態では内装制限のある場所には使うことができません。
内装制限のある場所に木材を使うために、木材に防火処理をすることで防火材料と認可された木材があります。(防火材料の区分参照)こういった木材の開発により、さまざまなところの内装に木材を使うことができるようになっています。その他、従来より消防法に定められた展示用・舞台用の合板を防炎処理する際にも使用されてきました。当社の木質加工用難燃剤(他の分野の丸菱製品にはホウ素使用難燃剤もあります。)はホウ素を使用せず、毒性の低いリン/窒素系化合物を主成分としており、加工材のリサイクル検討などにもチャレンジしています。
防火材料の区分
不燃材料 | 加熱開始後20分の防火性能 |
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準不燃材料 | 加熱開始後10分の防火性能 |
難燃材料 | 加熱開始後5分の防火性能 |
ノンネン Wシリーズ
近年、カーボンニュートラルに寄与出来る材料として、スギやヒノキ等の国産木材が建築材料などの分野で特に注目されています。しかしながら、上記の通り、建築基準法に定められた防耐火性能が必要となる建築物に木材を使用する場合には、難燃剤による加工が必須となります。 当社は木質用の難燃剤を長年に渡り販売しており、その中で培った豊富な経験に基づいて、更なるお客様のニーズ(白華・溶脱防止など)に適合した商材開発も継続的に行っております。以下に各種対応素材との相関を示しております。
用途 | 製品名 | 綿 | 麻 | レーヨン | ビニロン | ポリプロピレン | ポリエステル | ナイロン | アクリル | ポリエステル/綿混 | 合皮 | 合板・木質 | 紙 |
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木質用 | W2-50 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||||||
W-200 | 〇 | ||||||||||||
W-1008 | 〇 | ||||||||||||
W-1001 | 〇 | ||||||||||||
W-1005 | 〇 | ||||||||||||
W-1006 | 〇 |
コーンカロリーメータによる発熱性試験
防火材料の評価方法のひとつにコーンカロリーメータによる発熱性試験が採用されています。(ISO 5660-1準拠)発熱性試験では指定された加熱時間、輻射熱で試験を行い、3項目の基準を全てクリアすることで合格となります。
国土交通省が指定する評価機関による性能評価試験に合格し、大臣認定申請することで認定番号が付与されます。当社では本装置を自社内完備しておりますので、迅速な試験対応が可能です。
以下、詳細な品番毎の特徴を掲載しておりますシリーズカタログのダウンロードも可能ですので、ぜひご覧ください。